石垣食品で情報漏えい→被害と「上場維持への影響」を解説

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石垣食品で情報漏えい

石垣食品で情報漏えい

石垣食品は2021年2月25日、子会社が運営する「Kenko 卸.com」でる第三者の不正アクセスによる情報漏えいがあったと発表しました。

被害状況

年月内容
2020年10月9日漏えいの可能性→「Kenko 卸.com」でのカード決済を停止
2020年11月21日2019年10月21日~2020年10月9日の期間に利用されたカード情報が流出
その一部の登録されたクレジットカード情報が不正利用された可能性がある

漏えいした情報は

  • カード名義人名
  • クレジットカード番号
  • 有効期限
  • セキュリティコード

重要な情報の全てが流出したと言っても過言ではない。

【画期的ニュース】情報漏えい→即発表→アマゾンギフト券1000円プレゼントしたDMM.com証券

遅れた公表

上記の表を見ると調査機関による調査が終了してから発表まで3ヶ月かかったことになります。25日に出された石垣食品のIRには

お客様におかれましても、誠に恐縮ではございますがクレジットカードのご利用明細書に身に覚えのない請求項目がないか、今一度ご確認をお願いいたします

石垣食品のIR

とありますが、

  • 3か月前に買った物を覚えているか?
  • 3か月分の明細を見るのが大変な労力

です。対応準備が整ってからの公表が得策と考えたようですが、お客様目線で考えると(お正月やクリスマスなどのカード利用回数が高まる時期を含むので)昨年の11月21日に”疑いがある”と注釈付きで公表すべきではないでしょうか?

原因

情報漏えいの原因を調べていくと「Kenko 卸.com」で使われているEC-CUBE(ネットショップ構築システム)に欠陥があったのではないか?という情報が上げられています。

EC-CUBEは「オリジナリティを実現できる本格的なネットショップ構築システム」をセールスポイントに幅広く使われているシステムです。

しかし下記の表を見て下さい

年月内容
2019/10/21~2020/10/9「Kenko 卸.com」が被害にあった時期
2019/12/20経産省注意喚起
2019/12/23EC-CUBE注意喚起

注意喚起の時期と、被害時期がかぶります。

(「Kenko 卸.com」がEC-CUBEの欠陥があるバージョンを使っていたとしたら)被害が出始めた初期のころに「対応していたら」または「気付いていたら」被害は少なく済んだはずです。

ネットショップを運営する会社としては怠慢だった無能だったと言わざるを得ません。

【耳より情報】このシステムなら情報漏えいは防げた

上場維持への影響

上場維持への影響

石垣食品は現在債務超過状態で上場廃止の危機にあります。

今回の情報漏えい問題はこの上場廃止危機にどのような影響があるのでしょうか?

負担増

まず石垣食品から出されたIRには以下の文章がありました。

お客様がクレジットカードの差し替えをご希望される場合、カード再発行の手数料につきましてはお客様にご負担をお掛けしないよう、子会社よりクレジットカード会社に依頼しております

石垣食品のIR

カード再発行手数料は(会社によって違いますが)大体1,000円程度必要なようです。今夏の被害者数は224名(カード番号336 件)ということですから、

最大で36万円ほどかかることになります。

これはそれほど(上場維持に影響を与えるほど)大したことはなさそうね

売上減?

今回の情報漏えいを受け「Kenko 卸.com」ではカード決済を停止、決済手段は現在以下の方法のみとなっています。

  1. 代金引換(別途手数料¥300(税抜)必要)
  2. 銀行振り込み(振込手数料はお客様負担)
  3. クロネコ掛け払い決済サービス
  4. paid決済

1・2は手数料が必要、3・4または事前登録が必要なもののようです。

これでは今後の売り上げ増、新規会員増の見込みは薄いのではないかなと考えられます

SNS

「Kenko 卸.com」は楽天やヤフーショッピングのようなショッピングモールではなく、自身でサイト運営しているのに(調べた範囲では)ツイッターやYouTubeなどのSNSの運用がされていません。検索流入や口コミのみからの集客に頼っているようです。これでは今の時代「・・・」という印象です。

上場維持の可能性

上場維持の可能性

さて泣きっ面にハチ状態の石垣食品ですが無事債務超過から脱出して上場維持することができるのでしょうか?

小僧寿司の場合

少し前に同じく債務超過を解消し上場維持を決めた小僧寿し(9973)を例に見ていきましょう。

年月内容
2019年3月債務超過の猶予期間入りに関するお知らせを発表
2020年3月債務超過解消による猶予期間の解除に関するお知らせを発表

小僧寿しは親会社であるJFLA ホールディングスとEVO FUNDを引受先とした実に希薄化296%に及ぶ第三者割当増資を実施し10億円近くの資金調達を成功させました。その結果債務超過状態から脱出することができました。

【快挙!】崖っぷちの小僧寿しが上場維持を決めたニュース速報!!

石垣食品の場合

これまでのところ債務超過解消への決定的な打開策は示されていないようです。

石垣食品の株主構成を調べてみると

神戸物産23.59%
石垣裕義20.54%
石垣共栄会10.79%
石垣靖子6.17%
2013年の大株主
石垣裕義9.85
IBKR5.25
自社共栄会4.78
石垣靖子2.96
2020年9月の大株主

となっており大株主は2013年に存在した神戸物産のような強力な株主は消えて、創業者一族や個人が大半のようです。

こういう所から上場維持はハードルが高いのかなという印象を持ちます。現在の株主のためにも上場維持を決めてほしいものです。

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