逃走に成功したゴーン日産前会長を日本で唯一捕まえたのは防犯カメラだった
2019年末、日産自動車前会長で金融商品取引法違反の罪で起訴され保釈中だったカルロス・ゴーン氏は日本から姿を消した。厳しい保釈条件の下での生活であったのに、検察や彼の味方である弁護士だけでなく、その他多数の日本人誰1人に気づかれることなく中東レバノンへの逃亡に成功しました。
ここに1つの報道があります。
目立たぬ服装で逃亡するゴーン氏を日本で”唯一”捕まえたのは防犯カメラだけでした。
日本のあちこちで防犯カメラが増え始めた?
この防犯カメラはゴーン氏を写すために設置されたものではありません。たまたま設置されていたものにゴーン氏が写り込んだのです。最近防犯カメラが増えだしたように思いますが本当のところはどうなのでしょうか?
よくある話として
- その①:人口(警備担当)の減少
- その②:オリンピック開催を控え治安の維持のため
などが言われています。
活躍する防犯カメラ企業
あいホールディングス
株価の推移から防犯カメラ事情を探ってみます。あいホールディングスという東証1部上場のセキュリティ機器販売・運営が主な事業の会社があります。
株価の月足チャートを見ると10年前の2010年1月から10年間の間に株価が最大10倍以上になったことがわかります。こういったことからも防犯カメラなどが注目を集めていることが分かります。
要チェック あいホールディングスの株式情報を見てみる
株式会社トリニティー
2006年の会社設立以来、着実に成長しているセキュリティ企業です。関東から関西にかけて会社、個人宅、駐車場防犯など幅広くサービスを提供しています。
ではここ10年ほどの間に防犯カメラ、セキュリティ関連に多くの企業が活躍し、人々が関心を持ち始めたのはなぜなのでしょうか?具体的なニュースを基に考えてみましょう。
外国人と地方からわかった防犯カメラが増えた理由
茨城県境町
茨城県境町では防犯カメラの一般家庭の設置について「1台につき15,000円を上限とし、補助対象経費の2分の1」の助成金の支給を始めるようです。防犯カメラを設置する必要がある町とは一般的には「人口が多い」や「人の流入が激しい」などが考えられます。
では境町とはそういった条件に合った町なのでしょうか?
グーグルマップで役場前の風景を見てみます。町の中心部から離れると田園風景が広がる、農業中心の町のようです。では農業中心の町になぜそれほど防犯カメラが必要なのでしょうか?
現在日本の農業は深刻な人手不足のため、外国人の力を借りないと生産ができない状況です。また茨城県の農業は外国人依存度が日本一です。
外国人の力を借りて助かる一方、こんな小さな町にも防犯カメラを設置したくなる状況が生まれているようです。
京都市
京都市では『平成31年度「京都市防犯カメラ設置促進補助事業」の募集』を実施しました。
京都市のホームページには以下の一文があります。
平成27年度からは,京都市と京都府警察により締結した「世界一安心安全・おもてなしのまち京都 市民ぐるみ推進運動」の一環として実施しています。
京都市情報館
外国からの観光客が増えて観光産業が潤う一方、京都独特の雰囲気が壊れたり、地元住民の不満が大きくなる状況になっています。
すべてが外国人の責任というわけではありませんし助かっている部分もありますが、茨城県境町のようなこれまで犯罪率が低かった地区まで防犯カメラの需要が高まるのはメリットの反面、デメリットもあったのではないかなと考えられます。
【まとめ】生活を便利にする防犯カメラの使い方と政治への期待
ただ人々の生活を豊かにする防犯カメラの使い方がアメリカ発で世界に広まっているようです。
さらに便利になるアマゾン
米アマゾンの子会社Ringは監視カメラ付きのインターフォンを販売する会社です。不審者対策もありますが、玄関前に宅配された商品(置き配)の盗難防止にも役立ち全米に広まっています。
パナソニックもトランスコスモスと協力してアメリカ防犯カメラ市場に商品を投入するようです。今後日本にもその流れが入ってくるようであれば再配達を減らし、商品受け取りの選択肢が増えるのは良いことです。
トランスコスモスは1月6日、パナソニック アプライアンス社が米国市場向けに販売する防犯カメラ「HomeHawk」の販売促進を支援していると発表した。
ZDNet Japan
要チェック トランス・コスモスの株式情報を見てみる
政治への期待
かつての日本は「安全と水は無料」と言われた時代がありました。その時代に戻せとは人の行き来が自由に活発になった現代では難しいのかもしれません。しかし政治には人々が安心して暮らせる行動をしてほしい願います。