吉野家HD、中華QR決済利用でクーポン配信。IRから思惑を読む

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吉野家HD、WeChat Pay利用者にクーポンを配信。IRから思惑を読み解く

吉野家の看板

吉野家HDは22日クーポン配信について以下のIRを発表しました。

株式会社吉野家(本社:東京都中央区、代表取締役社長:河村 泰貴、以下吉野家)は、約8億人の中国人が毎日使用する巨大 SNS “WeChat”のモバイル決済「WeChat Pay」を、2020 年1月 21 日(火)より国内の吉野家店舗で導入するにあたり、キャンペーンを実施いたします。

吉野家ホールディングス

キャンペーン内容を紹介します。

  • WeChat Payを利用した
  • 60元(約950円)以上の決済で
  • 5元(約80円)の割引クーポンを配信

というものです。ここで気になるのが、「円」じゃなくて「元」というところと、PayPayや楽天ペイは知ってるけどWeChatペイってなんだろうの2点です。元は中国の通貨で、現在の交換レートは1元=15.81円となっています。

WeChat Payは日本のQR決済利用者数ランキング上位8位に入っていません。日本人はほぼ使っていないのです。しかも60元以上の利用ということで吉野家のメニューを見ると

  • 牛丼超特盛:722円(税抜き、以下同じ)
  • 鯖みそ牛定食:648円(一番高い定食です)
  • 麻辣牛鍋膳大盛り:848円(一番高い鍋)

となり、簡単には950円を超えないということが判明しました。

日本に普及していないQR決済と、吉野家で950円以上食べるのが難しい現実・・・一体だれが得するキャンペーンなのでしょうか?

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狙いは中国人

このキャンペーンは日本人ではなく中国人旅行者が狙いなんです。旅行って1人旅もありますが大抵は家族や友人たちと”わいわいがやがや”というのが普通ですよね。しかも家族の場合みんなの分をお父さんがまとめて(4人家族だと3000円以上の)支払いなんて光景もよく見ます。

そうするとめでたくクーポンが発行され、訪日して2度目の来店や、帰国してから中国国内の吉野家に日本の味を思い出して通ってくれるかも、なんて思惑もありそうです。

海外進出する吉野家HDとライバルたち

吉野家とライバルの牛丼店

吉野家HDは傘下の「吉野家」と「はなまるうどん」を中心に海外1500店舗(現在は963)を目指すとIR情報などでも宣言しています。2108年には中国の重慶、深センで1号店をオープン。まだ大都市でも1号店目の状態です。どの店もIRの紹介文ではこれから2~3年以内に10~30店舗を増やす予定とあります。

こう見ると中国ではこれからどんどん出店をしていこうという初期段階なんですね。

すき屋と松屋

吉野家以外の牛丼屋さんといえば松屋(松屋フーズHD)とすき屋(ゼンショーHD)が有名です。この2ブランドの海外進出状況はどうなっているのでしょうか。

  • すき屋:中国に296店。海外全体は489店。海外進出のブランドは「すき屋」一本
  • 松屋:中国を中心に16店

こうみると吉野家VSすき屋の牛丼戦争の構図が見えてきます。海外展開については吉野家HDが店舗数2倍と大きくリードしているようです。では売り上げと経常利益を比較してみましょう。

吉野家HD ゼンショーHD
決算期 2019年2月 2019年3月
売上 2023億8500万円 6076億7900万円
経常利益 3億4900万円 182億1100万円

ゼンショーHDは3倍の売り上げを上げているようです。

関連ページ ここでゼンショーHDの株主優待・株価情報を見てみましょう

世界で「ギュウドン=吉野家」になる?

ブランド力

ここで大事なのは確かに会社規模ではゼンショーHDの圧勝です。しかしブランド力という観点から見ればどうでしょう?日本人の多くは牛丼と言えば、「吉野家」「吉ぎゅう」と答えるはずです。ブランド力はお客さんを引き寄せる大きな力になります。

  • ハンバーガーと言えば、マクドナルド
  • コーラと言えば、コカコーラ

もちろんバーガーキングやペプシコーラも美味しいのですが、日本での店舗展開や売り上げを見るとブランド力の効果は大きいようです。少子化の影響で国内市場は縮小傾向です。海外進出が今後の成長の鍵になります。外国で「牛丼と言えば?」と聞いて「吉野家」なのか「すき屋」になるのかで2社の売り上げや株価は良くも悪くも大きく動きそうです。

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