飲食・ホテルの閉店が始まった
世界中に広まる新型コロナウィルスの拡大抑制に向けて、日本では4月8日安倍総理が「緊急事態宣言」を出しました。
日本は新型コロナウィルスの発生国である中国に隣接していて、中国人観光客も大勢来日しているにもかかわらず世界各国と比べると感染者数はこれまで低いままでした。以下に4月9日時点の各国の感染者数を表にしました(外務省ホームページより)。
国別感染者数の推移 | |
---|---|
日本 | 4,768 |
アメリカ | 423,789 |
スペイン | 146,690 |
イタリア | 139,422 |
ドイツ | 103,228 |
フランス | 82,048 |
中国 | 81,865 |
イラン | 64,586 |
英国 | 60,733 |
注:中国は「感染者数」に無症状感染者数を含めていない。
日本は国内外から「検査数が少ない」「本当はもっと感染者数は多いはず」と疑問を投げかけれらはしましたが(欧米と比べ)感染者数が少ないのは以下の理由が考えられます。
- 密着した挨拶(ハグ、キス)の習慣がない
- マスクを抵抗なくつける習慣がある
- 清潔感を大事にする国柄だった
しかしテレビのワイドショーなどでも、そうすることで視聴率が稼げるのか、より不安をあおるような構成で番組が作られ連日放送されることで国民の中にもマスクや食料品の買い溜めに走る人、外食や外出を控える「自粛ムード」が生まれてくるようになりました。
閉店目撃談
京都市にあるラーメン屋閉店に関するツイートです。
ラーメン文化の特徴なのか1つ美味しいラーメン屋が生まれるとその周辺にラーメン屋が開店し「ラーメン村」ができる傾向があるようです。この閉店したラーメン屋も最近「ラーメン村」で新規オープンしたばかりのお店でした。
京都市ではつい最近までホテルの乱立が続き、その結果先の京都市長選では以下の項目が争点として争われました。
- 地価の高騰
- オフィス数の減少
- 観光公害
しかし観光客そのものがいなくなりホテルの閉鎖・廃業が相次いでいるようです。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、京都市内にあるゲストハウスなど簡易宿所の約4割が前年同月比8割以上の減収に直面し、4割近くの経営者が廃業について、すでに決定したり、検討の可能性を感じたりしていることが16日、京都簡易宿所連盟のアンケートで分かった。今後も事業を継続するとした経営者は約4割にとどまり、観光需要の激減が宿泊施設に与える影響の大きさが浮き彫りとなった。
京都新聞
新型コロナの終息時期
日本でも毎年インフルエンザは流行しています。インフルエンザと新型コロナウィルスを比較してみましょう(インフルエンザは年平均、新型コロナは2020年4月9日までの数字です)
インフルエンザ | 新型コロナ | |
---|---|---|
感染者数 | 1000万人 | 4768人 |
死者数 | 1万人 | 108人 |
数字で見るとそこまで日本国民がパニックを起こすような病気のようには思えません。しかし通常のインフルエンザと違うのは現時点で
- 治療法がない
- ワクチンがない
ということです。上記2つが無い状態では「自粛ムードは続き」→「経済の停滞、不況が続く」ことになります。ではいつまで国民の我慢が続くのでしょうか。起業家の堀江貴文さんは次のようなことをつぶやかれています。
「ワクチンか治療薬が開発されるまでコロナ騒動はだらだらと1年ほど続く」
ワクチン
期待のワクチンはいつ世の中に出回るのでしょうか。
- 米ファイザーは順調に進めば年末までにワクチンを供給できる可能性あり
- 米ジョンソン・エンド・ジョンソンは2021年初頭に提供を始める予定
- 日本はアンジェス、田辺三菱製薬が年内の臨床試験開始予定
順調に開発が進めば一年以内に提供が始まりそうですが、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏は
「実用化されるまで少なくとも1年半かかる」
セントルイス・ワシントン大学の幹部のマイケル・キンチ氏は
30年以上がたった今も、HIVワクチンは完成していない。新型コロナウイルスのワクチンが1年以内に開発されることを期待する向きには、厳しい教訓だ。「ワクチンはできるだろうとの思い込みが一般的にある。地に足を付けてそれは考えなければならない」
ブルームバーグ
米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソ二―・ファウチ所長は
新型コロナのワクチンが1年-18カ月で準備できる可能性があると予測した。
ブルームバーグ
ファイザー | 年末までに供給予定 |
J&J | 2021年初頭に供給予定 |
アンジェス 田辺三菱製薬 | 年内に臨床試験開始予定 |
ビルゲイツ | 1年半かかる |
アンソ二―・ファウチ | 1年-18カ月 |
治療薬の開発については武田薬品工業が最短で9か月で実用化を目指すと発表しました。
株投資にはチャンス?
新型コロナは日本を含む世界経済には大変大きな損害を与える騒動となりました。しかし株式投資には安く有望銘柄を買えるチャンスとも言えます。
1つ例を挙げると4大商社の一つ、伊藤忠商事はリーマンショック後株価は暴落し380円の安値を付けました。その後世界経済は回復し高値2694円を付けました。高い配当利回りを10年間もらいながら、6倍以上の高値で利益確定するなんてことが再び起こるかもしれません。
これからは新型コロナの終息時期、世界経済の回復時期を注意深く見ながら投資する銘柄選定を行っていきましょう。